#2 結婚式の前夜。結婚したらセックスが戻ると信じていた日

結婚に向けての準備と時間が過ぎていったけれど、相変わらずセックスはしないままだった。

わたしはそれを忙しさのせいにしながらも、それでも今日は…などと淡い期待をしながら週末の夜を迎え、そして泣きそうになりながら同じベッドで眠った。

セックスをしない以外はごく普通の恋人同士で、手も繋いだし、キスもしたし、胸をさわったりスキンシップもあった。

でもそれ以上先へは進まない。ベッドに入ると大イビキで寝落ちするだけ。

今なら、結婚前にセックスをしなくなる男が、結婚後に解消するなんてあり得ないのだと分かってるけど、当時は本当に ”今だけ” と思っていた。

「結婚式の準備で忙しいこと、そして結婚のプレッシャー」が原因なのだから、これはもうすぐ終わるんだって、そう思い込んでいた。ほんとバカだった。

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結婚式前夜

そしてついに結婚式の前日。

わたしはひとり暮らしのアパートではなく、実家にもどって独身最後の夜を過ごしていた。

母と1日ショッピングをしたりして楽しい時間を過ごし、夜はいつものようにリビングで談笑。そして嫁ぐ日のあの定番の挨拶をして、2人で涙したりした。

いよいよ結婚。

緊張と高鳴る気持ちの奥に「明日はきっと…」と、無垢な花嫁には似つかわしくないセックスへの期待を寄せていた。

結婚式が終われば、夫婦になれば、わたしはまた抱かれる。この辛かった日々はこれで終わる。

当たり前のように、そう思っていた。

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