#4 新婚旅行。セックスレス解消の期待と突きつけられた現実

結婚式から一日だけ間を置いて、私たちは新婚旅行へ出発した。

わたしはもともと海外旅行が大好きで、独身時代は毎年のように旅行を楽しんでいた。一方、夫にとってはこれが初めての海外旅行だった。

わたしは遺跡やその土地の文化に触れるのが好きで、夫の希望はビーチリゾート。そのどちらも叶えられる南国のリゾート地を選んだ。

初めての海外ということもあって、夫は旅程から飛行機の乗り継ぎ、現地での移動、ホテルでのあれこれまで、ほとんどすべてをわたしに頼っていた。

飛行機を乗り継ぐ際には、タバコを吸いに行きたいから一緒についてきてほしいと言われたこともあった。「それくらい一人で行ってきてよ」と言うと、「俺は英語がわからないだろ!」と怒り出した。

こういうところは、付き合っている頃から時々あった。

普段は優しい人なのだけれど、自分が困ったときや思い通りにならないことがあると、途端に余裕がなくなってしまう。そんな夫にうんざりすることもあったし、当時のわたしにとっては、セックスレスとはまた別の小さな悩みの種でもあった。

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楽しかった新婚旅行

小さな衝突も何度かあったものの、新婚旅行そのものはとても楽しかった。

宿泊したホテルは、「THE リゾートホテル!」と言いたくなるような佇まいで、外観や開放感のあるエントランスを目にしただけで一気に気分が上がった。

ロビーの大きな窓の向こうにはプライベートビーチが広がり、その先には、絵に描いたような白い砂浜と青い海が続いていた。

これまでのわたしの海外旅行といえば、あちこち観光して歩き回るような旅がほとんどで、「ホテルでのんびり過ごす」という旅は初めてだった。

何かを見に行かなくても、ホテルでゆっくり過ごして、海を眺めているだけで楽しい。

日本とはまったく違う空気の中で、時間を気にせずのんびり過ごす数日間は、わたしにとってとても新鮮で、贅沢な時間だった。

そして初日の夜…

結婚が決まってからずっと慌ただしかったし、プレッシャーもあっただろう。

でも今は日常から遠く離れたキラキラしたリゾート地で、そういうものから解放されて、新婚旅行の最初の夜を迎えている。

今日は…

だけどその日も夫に抱かれることはなかった。

もうなにも理由は思いつかない。忙しいからじゃない、プレッシャーがあるからでもない。この人はわたしを抱かないんだ。

大きなベッドで大いびきをかいて眠っている夫の横で、わたしだけが眠れなかった。

なんで、どうして、どうしたらいい?と不安と恐怖の入り混じったような心のざわつきを感じていた。苦しい日々がはじまった。

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